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上大池・豆沢
豆沢のじじばば
まめさわのじじばば
道祖神は一般的に、
若い男女の神様であることが多いのですが、
「豆沢のじじばば」はその名の通り、
少々お年を召していらっしゃいます。
お二人とも公家風の正装をしていますが、
もし、婚礼の様子だとすれば
随分お年を召してからのご結婚ということになります。
女神の方は他の道祖神に見られる
「おすべらかし」という長い下げ髪がありません。
代わりに、なんとも日本離れした模様の
変わった冠をかぶっています。
お二人は、奥の手をお互いの肩に掛け合いながら、
もう一方の手は、正面で握手をしています。
さてここで、握手をしている手に注目です。
道祖神は多くの場合、
女神が男神の手を握っていますが、
「豆沢のじじばば」は、
男神が、女神の「親指」を握っています。
また、男神の体が、女神の方に傾き、
女神はまるで押されたように、後ろに傾いています。
このことから、お二人の関係は、
男神の方がやや積極的、と言えるかもしれません。
全体の印象として、
とても近代的なムードを漂わせており、
大変ユニークで楽しさを感じさせる道祖神です。