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中大池・下村(中大池公民館)
十二単衣
じゅうにひとえ
この道祖神は「十二単衣」と呼ばれているよ!
「十二単衣」というのは、
昔の公家の女の人が、正式な場所で着た着物のことだよ。
お二人の着物の彫り方に注目してみよう。
袖やはかまは、ふんわりと膨らんで立体的、
着物のしわや、布と布の重なりの線、
男の神様の帽子の顎ひもも、
とっても丁寧にきれいに彫られているよね。
きっと、相当腕のよい職人さんが作ったものだね。
お二人は、
つんとすました顔をしているけど、
お互いに顔をよせて、肩を組み、
正面の手は、しっかりと握手をしていて
とても仲が良さそうです。
お二人をぐるっと囲んでいる
丸い彫り込みを「中区(なかく)」って言うんだけど、
この中区が、とても深く彫ってあって
雨や雪が、神様の部分に直接当たらないので、
とても良い状態で残っている道祖神の一つなんだ。
この「十二単衣」の道祖神は、
中大池下村地区と小坂東殿地区という
二つの地区をまたいで建てられていて、
御柱やお八日様(ようかさま)といったお祭りが
2つの地区共同で行われていることもあって、
どちらの地区からも大切にされているんだよ。