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下竹田・北村
四良右門兼氏
しろうえもんかねうじ
碑身縦長の巨岩
高 110㎝、巾 190㎝、厚 43㎝
基壇丸石一段
高 50㎝、巾 81㎝、厚 130㎝
記年銘嘉永3年12月吉日(1850年)
施主銘なし
中区円輪型
円輪型中区の脇に「本州高遠住石工四良右門兼氏作」と石工の名前が刻まれております。これは大変珍しく、松本平では高遠の石工名が明記されている像は4基しかないと言われており、学術上貴重なものです。男神は烏帽子に狩衣装束、両足をやや開いて正面を向いて立ち、女神は十二単衣をまとい両足を揃えて正面を向いて立っています。お互いに手を相手の肩にかけ握手をしていますが、握りあった手がやや不自然で複雑な形です。特徴は顔立ちにあり、男神は若くて太い眉毛と大きい目。耳たぶは肩につきそうであり、堂々たる武人を思わせる顔つきです。女神は更に若々しく、ふくよかで軟らかそうな頬やあご、愛想のいい目もとには笑みを含み、豊かな黒髪は艶やかで香りがただよいそうです。清純快活で情感細やかな感じの姫君であり、現代の美人にも通ずる顔立ちです。大池の頭領に劣らない巨岩に彫られた堂々とした道祖神です。
祭り2月の初午の日に子供の祭りとして行っていたが、今は秋葉様と蚕玉様と一緒の祭りを神明・上手村・西下・北村の四常会で9月最終の日曜日に行っています。
烏帽子(えぼし):男子の袋状の被り物。
狩衣(かりぎぬ):公家の平服、普段着。
十二単衣(じゅうにひとえ):昔の女官の正装。