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下大池・橋爪東(下大池公民館前)
筒井筒下大池
つついづつしもおおいけ
碑身縦長の自然石(地元の硬砂岩)
高 120㎝、巾 63㎝、厚 60㎝
基壇自然石
高 20㎝、巾 110㎝、厚 70㎝
記年銘寛政七乙卯11月吉日(1795年)
施主銘大池村
中区舟後光型
この道祖神には全く田舎の土臭さがありません。内裏雛が立ち上がった様な道祖神です。つぶらな瞳で鼻筋の通った優雅な顔立ちであり、公家の衣冠束帯姿は気品があふれていて美しく、寄り添った双神は内側の手を相手の肩にかけています。男神の指は女神の肩の上に少し見える位かけているのに対して、女神の指は男神の肩に奥深くかけられているので、しっかり見えます。お互いの手で握手していますが、女神が男神の手をしっかり握っています。この女神は若くて美しくて積極的であり、冠がじゃまになるくらい顔は髪と髪がピッタリとふれ合っています。頬をくっつけた顔はあどけなさが残り恥ずかしいのか幾分伏せぎみ、初々しい二人の顔が浮かびます。高遠石工の年期をつんだ職人の超一級の作であり、その苦心と鍛錬された技術が見る人の心に感銘を与えてくれます。「筒井筒小坂」と、手法、構図、ムードが近似しており同一石工の作と思われます。この拓本がフランス、カナダ、アメリカにも渡り国内外でも高く評価されています。山形村や信州はもちろん日本を代表する道祖神と言えるでしょう。
祭り現在は行っておりません。
内裏雛(だいりびな):天皇・皇后の姿に似せて作った男女一対の雛人形。